アセトアミノフェンとは
アセトアミノフェンってどんな成分?
アセトアミノフェンは19世紀の終わりに初めて医薬品として使用されて以来、100年以上の歴史を有する薬です。一般的に安全性が高いと認識されており、鎮痛薬のファーストチョイスとして世界的に広く使用されているようです。
アセトアミノフェンを含有するアラクス製品
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どのように作用しているの?
アセトアミノフェンは古くから解熱鎮痛薬として使われていますが、その作用機序はいまだに明らかにはなっていません。よく言われているのは、体温調節中枢に作用して皮膚血管を拡張することで熱を下げたり、視床と大脳皮質に作用して痛覚閾値を上昇させることで鎮痛作用を現すと考えられています。
なぜ安全性が高いと言われているの?
他の解熱鎮痛薬に配合されているイブプロフェンやロキソプロフェンナトリウムなどの非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)は、アラキドン酸カスケードのシクロオキシゲナーゼ(COX)を阻害することで解熱鎮痛効果を発揮しますが、同時に胃腸障害の副作用を引き起こします。これに対し、アセトアミノフェンはCOX阻害作用が弱いため、胃腸障害だけでなくNSAIDsに共通する副作用がほとんど発現しないと言われています。さらにインフルエンザ脳症を起こすリスクが少ないことから、日本小児科学会ではインフルエンザに伴う発熱にアセトアミノフェンを推奨しています。
安全性は高くても服用には注意が必要
小児から高齢者まで幅広い年代で比較的安全に使用できるとされるアセトアミノフェンですが、副作用には注意が必要です。アセトアミノフェンを過量摂取すると肝臓に負担をかけることがあります。アセトアミノフェンは市販の解熱鎮痛薬やかぜ薬などに含まれていることがあるので、併用すると1日の摂取上限を超えてしまうこともあります。そのため、添付文書に記載されている使用上の注意や用法・用量を守って、正しく使用してください。
(参考文献)
郡司敦子他「古くて新しい鎮痛薬アセトアミノフェン」『歯科薬物療法』28巻3号(2009)、2009年12月1日発行、日本歯科薬物療法学会、p.109-116
日本ペインクリニック学会「NSAIDsとアセトアミノフェン」<https://www.jspc.gr.jp/igakusei/igakusei_keynsaids.html>(最終アクセス2023年10月25日)
郡司敦子他「古くて新しい鎮痛薬アセトアミノフェン」『歯科薬物療法』28巻3号(2009)、2009年12月1日発行、日本歯科薬物療法学会、p.109-116
日本ペインクリニック学会「NSAIDsとアセトアミノフェン」<https://www.jspc.gr.jp/igakusei/igakusei_keynsaids.html>(最終アクセス2023年10月25日)